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国内レポート20041021

設計VEが公共事業を変えるD
「時代は変わる土木も変わる」
(橋梁新聞20041021掲載)
 

 この連載も、今回が最終回となった。今回は、設計VEや公共事業が今後どのように変わっていくのかを、筆者の提案を交えて述べたいと思う。
 
■発注者主導のVE
 まず、発注者が行うVEについて提案したい。VEは受注者が行うものと言う認識を持っている人も多いのではないだろうか。その理由を述べる前に、VEの基本的な考えをおさらいしておこう。人が何かを手に入れたいと思う時、それが必要な機能を確実に果たしてくれるかどうかということと、いくらの出費が掛かるかということによって、購入するかどうかを判断している。これを公共事業で言い換えると、発注者が工事をしようと思う時、受注者はVEを使って価値の高い工事を提供しようとするのである。このような事例ばかりであったため、VEの誤った認識が定着した。
 提案したいVEは、納税者が社会資本を求める時のことである。この時、発注者はVEを使って価値の高い社会資本を提供しようとしなければならない。要求の多様化と税収の減少を認識し、提供者である発注者が自ら新たな手法を取り入れて行かなければならない。発注者は、知見に富み、経験も豊かであるにも関わらず、自ら工夫することを手放し、受注者に任せてきたのではないだろうか。発注者の知恵やノウハウを活かす場を失っているのではないだろうか。
 発注者が主導的になり、その技術力とリーダーシップを遺憾なく発揮できるVEを活用してもらいたい。発注者がVEを活用すれば、業務単位や工事単位のVEではなく事業単位のVEが可能となり、また、事業企画段階から維持管理段階まで全ての段階でのマネジメントが可能となる。そして、発注者の技術継承にもなる。
 
■混合チームで協働
 次に提案したいことは、混合チームによるVEの提案である。筆者も数多くの設計VEを行ってきたが、発注者との混合チームで行ったことはまだない。我々、建設コンサルタントは委託業務、すなわち発注者の代行としての作業を行っている。設計VEも同じである。発注者の立場で、納税者満足を高めることに一生懸命取り組んでいる。しかし、その当事者である発注者に理解を得られないこともある。希薄な倫理感と変更への躊躇がそうさせているのだろうか。だから、発注者とともにチームを組み、お互いの知識とアイデアを生かし、共に達成感を味わいたい。
 さらには、住民や利用者といった納税者もメンバーとした混合チームも考えていくべきだ。住民参加は、時代の趨勢である。住民が加わることで、求められる機能がより正確に把握できるばかりでなく、合意形成を得る手段に使うこともできる。しかも、VEは使用者を優先とした機能本位で行われるため、住民にとって非常に理解しやすいのだ。
 
■設計VEの品質保証
 設計VEが普及すると、その品質維持が問題となるであろう。設計や工事の監査は、成果を見ればある程度できるが、設計VEの場合そうはいかない。では、どのように監査すればよいのだろうか。品質を左右するのは、成果よりもプロセスや取り組み姿勢である。しかし、それを判断するにはVE活動に同席することになり、多忙な発注者には無理である。設計VEの品質は、監査ではなく保証されるべきである。
 そこで提案したいのは、信頼できる専門家をチーム・リーダーにし、そのリーダーがVE成果を保証することである。そして、そのリーダーの品質は、第3者が与える認証により保証されるべきである。現在、VEに関する資格は、日本VE協会が認定するVEリーダー、VEスペシャリスト、それから米国VE協会が認定する国際バリュースペシャリスト(CVS)がある。
 
■米国の設計VE
 1995年、米国連邦議会は、25百万ドル以上の全ての事業にVEを適用することを決めた。2003年度の集計では、米国全体で344件のVEにより総額10億ドルの削減提案が採用されている。そのほとんどが設計VEである。例えば、ロマプリータ地震で被災したサンフランシスコ・ベイブリッジの東部区間でのVE活用例を紹介しよう。まず、復旧方法をVEに掛け、補強案から全橋架け替え案に変更した。その後、概略設計時、詳細設計30%時、65%時、90%時の4回の設計VEを行っている。どれもが発注者主導で行われ、その責任者は「プロジェクトの十分な分析と各段階での継続的なVE実施が有効である」と言う。
 その米国にも新しい動きがある。VEの第一の目的を、コスト削減から機能向上へと変えてきている。2004年7月にモントリオールで開催されたVE国際大会では、各州、各国の発注者やコンサルタントが集まり、この話題で盛り上がった。
 日本の公共事業は、時代の変化と社会の要請により新しく生まれ変わろうとしている。設計VEは、その変化に重要な役割を担っていると思う。発注者や受注者という区別を超え、公共事業に携わる技術者全てにVEの考えを身に付けてもらいたい。そして、公共事業の目的は、造ることではなく使われることであることを忘れないで欲しい。皆がそうなれば、すばらしい社会資本を後世に残していけるものと確信する。そのために、筆者が役に立てることを願って止まない。
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