私は、よく講演会、セミナー、研修などの講師に呼ばれルことが多いです。 そこで今回は、セミナーの司会について、ファンクショナルな視点で分析して見たいと思います。 私が呼ばれるセミナーは、主催者もいろいろあり、目的やテーマも違います。当然、司会の方がいらっしゃる場合、そうでない場合もさまざまです。 実は、司会によってセミナーの雰囲気がガラリと変わってしまうものです。それは、講師側の経験から実感するところです。 では、司会の機能ってなんでしょうか。司会は「何のために」いるのでしょうか。 《研修を進める》というファンクションがあるのでしょうが、それだけではなさそうですね。 《はじまりを告げる》とか《講師を紹介する》などの運営上のファンクションの他に、《講師の登場をしやすくする》あるいは《受講者の気持ちを高ぶらせる》などのファンクションにより、《会場の雰囲気をつくる》という役割もあります。 でも、実際はプロのような司会はなかなかできないものです。しかし、本番の司会が十分でなくても、それまでの準備で大きく差がつくのです。 例えば、密にメールをして連絡や報告を怠らず、講師の手を煩わせないようにホテル等の手配、会場までの行き方あるいは送り迎えをし、会場でも常に気を配るといったものです。 ある研修の講師をしたとき、その司会者は、ホテルまで迎えに来ていただき(もちろんホテルの手配も全てしてもらいました)、車の中では、私のこと、受講者のこと、地域のことなどを次々と話していただき、会場についた頃には、何度も足を運んだ研修のような気分でした。 これぞ《講師をもてなす》ファンクションなのだと思いました。 そうすれば、講師は予定していた以上の内容で、中身の濃いセミナーになることでしょう。 ワンランク上のセミナー司会は、セミナー前後もワンランク上なのです。
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